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2016年9月17日土曜日

デンバー4日目② ~こわっ。。



朝から楽しみにしていたお店が休み、というショックを受けながらも気を取り直し、そして、何より気を引き締めて向かったのが、Colfax 通り。


5ポインツの治安の悪さは前の投稿で書きましたが、
再び外務省のアラートを引用しますと、、

「デンバー市内で特に治安の悪い地域は,市内ダウンタウン北部に位置するファイブ・ポイント及び市中央を東西に貫通するコルファックス通り沿いです。こうした地域では,依然として,未成年者で構成された暴力グループによる事件,駐車場などで起こるけん銃強盗事件などが特に夜間に発生しています。また,同地域においては,麻薬や覚醒剤に関連する犯罪やギャング間の抗争も発生しており,犯罪に巻き込まれないように注意することが大切です。」

今日訪問するのは、↑で太線イェローにしたコルファックス通りのほう。


下の地図の赤い部分が5ポインツ地区オレンジの矢印の指す、黄色く表示されている通りがコルファックス通りです。
金色のドーム状の屋根がシンボルのコロラド州会議事堂は、Denver の文字の近く、やはりこの通り沿いにあります。



この Colfax 通りは東西にかなり長くのびる通り。
私が行く辺りは飲食店が立ち並び、ベーカリーもいくつか。
ポートランドで行き損ね、日本進出も噂される Voodoo Dougnuts もあります。
ちょうど、矢印が指しているのがそのドーナツ屋さん。

ほかにもこれから訪れるデンバーの超人気店もあるので、
アラートが出ているのは私の目的地よりももっと先かも、まぁ大丈夫かな、とバスに乗り込みました。


ん、大丈夫じゃないかも。。

バスに乗り合わせる人たちを見れば、これから自分が向かう先の治安状況が想像できます。
同乗者たちの身なりが明らかに違う。


車社会のアメリカ、
バス、トラム、電車といった公共交通機関を利用するのは車を保有できない層、
と一般にはそうなのでしょうが、
たとえばポートランドのように、排出される排気ガス量を抑えるために、
市民が使いやすく便利な交通ネットワークを整備、車を運転する必要性を減らそうとしている街などは、ごく普通に皆が公共交通機関を利用しています。

デンバーもロハス発祥のボルダーがそばにあり、環境のいい都市。
バスも皆使っているだろう、、という考えが甘かったことは、バスを利用してすぐに気付かされましたが、
これまでで一番警戒する気持ちが強くなった路線、15番ルート。。



30分、1時間と長く乗るわけでもないし、と、自分に言い聞かせるものの、
バスが左に曲がって Colfax 通りに入ったとたん、景色が一変します。

砂埃が舞い上がっているような、霞がかかったようなこの風景の中、道を歩くのはホームレスばかり。しかもその数が多い。

これはしまった、怖くて引き返したくともここでは絶対に降りられない。。
日本では恥ずかしい位のダサい服装で身を固めたワタシでさえ、ここではかなり身ぎれい。目立つ。もう目的地に行くしかない。。


乗りこんでくるのもホームレス然の老人、男性、女性ばかり。


乗りこむと同時に、運転手に何やら話している20~30代のアフリカ系アメリカ人のホームレスがいます。
こんな時に限ってバス中央より後ろに座った私、何を話しているか全く聞こえてきませんが、バスは一向に出ようとしません。

すると、先に乗車していた、こちらは身なりの整った同じくアフリカ系アメリカ人のおじさん2人が、何やら彼のことについて話しているよう。

それに気づいたホームレスの男性、
「よぉよぉ、お前ら俺のこと何か言ってんのかよ! ヘイ、メーン!!」
と始まり、
ワワワワワ、、、ヘイメーンだって、、やめてやめて、喧嘩しないでよ、、と心の中で呟くも、無視を決め込む彼らにどんどん激高していきます。

アアアアアア、、、どうしよどうしよ、でも絶対ここは降りる方が危ない。
幸い、バスは10人以上乗っているし、運転手さんもいるし、
と、ひたすら時が過ぎるのを待ち、貝の状態に。。

「君のことなんか話してないよ」
「笑ってただろ!」
「いや、話してないよ」

応酬に疲れたのか、ホームレスは諦め、私の横を通り過ぎ、奥の席へ向かいます。
おじさん2人は、やれやれといった表情で、フッと首をかしげる、小馬鹿にしたような仕草をしました。

ああぁぁああ、、それ見られたらまた始まっちゃうよ、やめて~そんな仕草~、、
心の中で必死に訴えかけます。

幸い、彼らに背を向け奥の席に向かう彼には見えていなかったようで、
大人しく座りこみました。


はぁぁ、、よかった、やっとバスが出る。


、、と思ったのも束の間、
ワンブロック進むとすぐにやってくる次の停留所で、アジア系おばさん、白人おばあさんのホームレス2人組がバスに乗り込もうとしています。

足の悪そうなおばあさんがバスに乗れるよう、アジア系のおばさんがバスを引き留めます。

やっと来たおばあさん、再び運転手に何か言っています。
またもやバスは全く動く気配なく、止まったままです。

、、今度は何事よぅ。。


おばあさんが、乗客に向かって 「誰か、お金ちょーだい」 と言い始めました。

どうやら、バス運賃が足りないよう。皆、何の返事もしません。

「お金、ちょーだいよ」
「あんた、お金ないの?」

先に乗り込んだアジア系おばさんに尋ねるも、財布をふってお金がないことをアピールしています。

「誰か、お金」 「6ドル」

ややや、結構な金額を請求するじゃない、と思いながら、事が過ぎるのを待っていても、彼女の支払いが済むまでバスの出る気配がありません。


私の真後ろの席、リュックを背負った旅行者風の男性が
「おいふざけんなよ、くそババァ」 「いつまでやってんだよ」
と、放送禁止用語を交えて一人ブツブツつぶやいています。

あれれ?あなた、このバスの救世主のようにキレイな格好で、私にはあなただけが頼りだったのに。。。

「運転手さん、うしろのドア開けて!」 男性が降りると、何人か続けて降りていきます。
あぁぁ、、人が、、人が減る。。


すると、同じくしびれを切らした、よれよれのピンクのTシャツを着た白人のおばさんが、
くちゃくちゃになった1ドル札を6枚、差し出しました。

わしづかみにし、そのまま運転手に渡したおばあさんが仲間のおばさんの隣に座ろうとすると、
さっきの2人組おじさんのうちの1人が、
「あんた、お礼言ってないだろ!」
と始めました。

もぉぉぉ、、、そりゃあなたの主張は正論だけど、今はいいよ、私が降りてからやって、、お願い。。

おばあさんはそのおじさんに向かって 「あ、ありがとう」 と言うと、
「私にじゃないよ、あちらの女性だろ、お金をくれたのは!」
「あの人にお礼を言うべきだろ」

「ありがとう」

白人の女性は無言で頷きました。


バスにエンジンがかかり、ようやく平穏が戻ったところで、
えと、私、降りるのどこだっけ??
旅行者に見えないよう、小さく折り畳んだ地図をこっそり見ると、まだまだ目的地への半分も来ていない。

外を見ると右手に人だかりの出来ているところが。よく見ると Voodoo Doughnuts 。
いい、いい、ドーナツなんてもうどうでもいい。。。日本で食べる。。


バスが進むと、少しずつ道行く人の雰囲気が変ってきました。

左手には フリーマーケットが開かれていて、ここにも人がたくさん。

少し安心したところで、目的地はもうすぐ。
でもどんどん人通りがなくなっていきます。


結局どうなんだろう、目的地の辺りは、、
不安に駆られていると、またもや人だかり、ここが今日のランチ処!よかった!

通り過ぎてすぐのバス停で降り、向かうはまずはそこではなく、パイ屋さん!
幸い行きたいお店が目と鼻の先でした。
このパイ屋さんについてはまた次の投稿で!
はぁ、、このバスの乗車で寿命が若干縮まった気が。。