さて、ホテルに戻ってきて、預けていた荷物を受け取ります。
「荷物預かったの何時くらい?あっちに入れてた?こっちだった?」
そんなこと知るか~い!笑
遅い時間の預かりだと玄関近くに入れるそうで。
結局はレセプション裏の方にあったらしく、
「これだね、3コだね」
「そうです。ありがとう」「あ、タクシーを呼んで欲しいのだけど、フロントで言えばいいの?それとも、、、」
「ボクが手配するよ」「どこまで?」
「空港そばのホテルなの」
どこかに電話をかけ始めました。
「手配したからここで待ってて」
「うん、ありがとう」
10分経ち、20分経ち、、来なーい。。寒いよー。
「来ないな。もう1回電話してみるから」「&%%$##!??% で、いまどこにいるの?来るんだね? #*+$"'%&"%%$"」
前後はなんだか分かりませんが、笑、、
とにかくこちらに向かってきてくれている模様。
待てどやって来るのはホテルのお客さんの車ばかり。
あら、キレイな格好のお兄さん。スーツ着てなにかイベントでもあるのかな?
泊まった初日には夕方からなにかのパーティーが開かれており、たくさんのドレスアップしたゲストたちがいました。
「来たよ。この人の車乗って」
ええ??この人、タクシードライバーさん??
だって車にタクシー会社の連絡先とかも何も書いてないよ。
もしかしたらuberかなにかで頼んでくれたのかな?それともおじさんと結託してるの??
にこやかで紳士的な白人のお兄さん、
「お待たせして申し訳ありませんでした、荷物はこれで??」
礼儀正しいので、もう結託していてボッタくられてもいいや、と、なかば投げやり。笑
「どちらまで?」
「空港近くのこのホテルへお願いします!」
お兄さん、手持ちの iPhone で検索するも出てこない様子。
昨年オープンしたばかりで、ちなみにgooglemapで調べると、いまだ野っ原です。笑
工事用重機が停まっている様子しか出てきません。
「ワタシのこのスマホなら住所入れてあるし出てくるよ。これ使いますか?」
「今、本部に連絡してるから、大丈夫だよ」
あら、なんだかおおごと。
「分かったよ。地図も出てきた。お待たせして申し訳ない」
全然急いでないのでちっとも構わないのですが、さっきも来るまでにえっらい時間かかってたし、ダイジョブか、おにーさん。。笑
車がゆるやかに発進しました。
「チャールストンへは仕事?観光?」
「(数十回答えたのでほぼ定型文となりつつあり、)観光で、お菓子を食べに来たんです」「東京でお菓子教室を開いていて」
「そうなんだ」「ボクは妻と子供とでボストンからチャールストンに引っ越してきて1年くらいになるんだけど、昨日の夜、妻と、どうやらチャールストンには有名なココナッツケーキとやらがあるらしいって話してたんだけど、知ってるかい?」
「もっちろん知ってるよ!食べたよ!」
「え!ホント!?」
「うん、ペニンシュラグリルのココナッツケーキ。ほら、これ。あ、運転中だから見れないか」とスマホの写真を差し出し。
「えーーー!びっくりだよ!ホントに昨日の夜、妻と話してたばっかりなんだよ!」
「これね、1コ13.5ドル」
「WHAAAAATSS!?!?!? ケーキ1コがかい!??!」
「そうなの」「でもね、これ、普通のケーキより大きくて、2人分はあるよ」
「いや、それにしたって。。」「で、どうだった!?」
「うん、美味しかったよ!」「だってNYタイムズにも載ったし、なんてったってオプラもおススメだから」
「え!?オプラが?じゃ、間違いないや(大笑)」
なんて話から、チャールストンの治安についても。
「チャールストンは治安いいよ。夜中に妻が1人で街中を歩いてたって平気だからね。ボストンじゃそうはいかない」
「うん、チャールストン、穏やかで治安よさそうだなと」
「あ、だけどね、ノースチャールストンは行っちゃダメだよ。1人で行っちゃダメ」
「ノースチャールストンって空港のあたりでしょ?」
「いや、空港とちょっと違うところなんだけど、あの辺りの治安は悪いから」
「そうなんだ」
実はノースチャールストンのベーカリーもリストアップしていて、時間があれば行けるかな?程度に思っていたのでした。行かなくてよかった。
「東京の治安ってどうなんだい?」
「そりゃめちゃめちゃいいよ。銃もないし。殺人事件だって、だいたいが家族間での出来事だしね」
「それはアメリカでもそうだよ。家族の間か、知人同士のトラブルだね」
「アメリカもそうなんだ~」
Law&Orderやクリミナル・マインド、コールドケースにMajor Crimeを見過ぎているので、誰でも犯罪に巻き込まれているイメージでしたが、実際は違うのね。そりゃそうか。笑
「ところで英語、どのくらい勉強した?」
「そうだな、日本では、中学・高校で6年間はまず勉強するね」
「6年か」「うちの3歳の息子に今スペイン語を教えてるんだけど、1、2、3、から始まって、どのくらいで話せるようになるのかなって」
「ほぉ~」お兄さんメキシコ系?全然メキシコ系には見えず、イギリス紳士風だけど。
と、そうこう話しこんでいるうちにgooglemapでさんざん予習した見覚えのある景色が見えてきました。
あれ?ホテルと逆方向に向かってる!
「あれ?あそこで右に曲がればホテルだよ!」
「え?ホント?じゃ、こっちまっすぐ行って、その先でUターンしよう」「だけどよく見えたね」
「アハハ(googlemapでさんざんイメトレしてるからね。←心の声)」
「ここだね」「今日は本当に楽しかったよ!ホントにホントに妻と昨日の夜に話してたばかりのココナッツケーキの話も聞けたし。ありがとう!」
「こちらこそ楽しかった!ありがとう!ご家族でココナッツケーキ美味しく食べてね~!」
ひとりアメリカタクシー2回目にして、あのガタガタ震えながら初乗りしたのがつい先日とは思えない成長ぶり。笑
親切な運転手さんたちに当たってよかったよかった。
さぁ、ホテルへ入ります!